GEO&NATURE-SE06:治水と地質 ~永田父子の最新技術
辰ノ口親水公園のすぐ上流のところにかかっている「辰ノ口堰」は、江戸の昔に水戸藩による大規模な治水事業で設けられ、以来ずっと久慈川の水を取水し周囲の農地に送り続ける、歴史の深い大規模なかんがい施設です。
水戸藩はこの堰を設ける治水事業において、甲斐国出身で土木技術に秀でる永田茂衛門・勘衛門父子を工事に当たらせました。
大きく川筋がカーブした辰ノ口付近は、川砂が堆積した比較的新しい地層のため水が土壌に染み込みやすく、かんがい工事は困難を極めました。永田父子は、堆積させた灰と水を混ぜて、現代で言うコンクリート技法を用いることで、堰の工事を成し遂げます。
300年も昔に、現代に通じる技術で作られた堰は、今も周囲の治水を支え続けています。
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