GEO&NATURE-SE01：海が見えるダム～山との間に願いを込めて
花貫ダムは、日本中の数あるダムのうち1％強にしか満たない希少な「海の見えるダム」として人気があります。通常のダムは山間部深くに建設される事が多く、花貫ダムのように海から10km、市街から僅か5kmの位置にあるのは稀ですが、これには花貫～高萩市街の地形と深く関係しています。花崗岩の地質を穿つように流れる花貫川は、花貫渓谷のやや北側、大能地区に源流をもつ小河川のため安定した水量を保てず、降水量によって沢涸れまたは洪水を頻繁に引き起こしていました。古くからの治水の願い、更には炭鉱や工業の発展で急速に高まった利水の需要に応えるべく、山と街の間に作られたのが花貫ダムなのです。
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